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グランパス!ガンバ大阪戦レビュー 敗戦も残留への準備は整ったかもしんない

9月17日、豊田スタジアムで行われたガンバ大阪戦。残留争いにとってもタイトル争いにとっても大事な一戦であり、3連休初日ということもあってか、グランパスサポもガンバサポもドカっと押し寄せ3万人近くが熱狂しました。結果は1-3でグランパスは敗戦。ガンバのクオリティの高さが勝りました。悔しいですが振り返りたいと思います。

 

 

2失点目はミスじゃないかもしんない

ダメ押しくらった3失点目は"前がかり+スーパーシュート"のコンボなので正直忘れていいと思います。あの時間にあの切れのあるシュート打った井手口選手を褒めましょう。あの展開にしてしまった2失点のほうが試合の勝敗には重かったと思います。

まず27分の1失点目は安田選手が低い位置でオジェソク選手に奪われ万事休す、あのシーンでゴールした大森選手を止めるのは中の選手には不可能でした。(グランパスが奪ったときにラインをあげて大森選手をオフサイド状態にしていたため)安田選手が奪われると思っていなかった、というか闘莉王選手がクリアするなりすると思っていたかもしれませんが、どちらにしてもまさかあの位置から奪われるとは思ってもなく、中にいた竹内選手、古林選手は間に合わず、オジェソク選手のドリブルからのクロスを大森選手に流し込まれました。あのシーンはバックスタンドから見ていたワタシには非常に見やすい位置で起きたミスでして、安田選手が簡単に蹴り出せばよかったのはもちろんそうですが、そもそも闘莉王選手がパス出すって思ってなかったと思いました。安田選手出された瞬間ビクってなっていたので。なので相手の位置も意識していなかったと思いますし、いないと思ってトラップしちゃったということかと思います。上から見てれば後ろにオジェソク選手(特にこの試合キレてました)がいるのは丸わかりですが、当人的にはせっかく闘莉王がクリアせず繋いできたので繋ぐためにキープすっわくらいの感覚だったのかもしれません。まさかオジェソク選手がポジションに戻らず後ろに待ち構えているとは・・・。つまりは"繋ぐ意識でチャレンジした結果のミス"ということになります。そしてそれは当然安田選手のみの責任ではなく、あそこで後ろにオジェソク選手がいるのに繋いできた闘莉王選手も悪いし(あのリスキーな位置で繋いできたらフリーって思っちゃうのもわかる)、後ろに来てることを伝えない周りも悪いので、チーム全体の責任になります。こういうチャレンジした結果のリスクってのは当然あるわけ今回は悪い方に出てしまったけどポジティブに捉えていいと思います。浦和レッズだってこういうのやらかしちゃいます。こういうリスクしょってやっているんだから、チャレンジからのミスは今後無くしていく努力をすればいいです。声かけを意識するだけでも改善されるんじゃないでしょうか。個人的にあまり問題だと思っていません。今後あっちゃいけませんが。

それよりも65分の2失点目。この失点が試合を分けた失点になりました。グランパスが攻撃ののち、一旦後ろに戻してから組み立てようという展開で、ボランチのイスンヒ選手がプレスに来ていた大森選手を緩急でかわそうとしたところ奪われ、走り出した井手口選手へスルーパス、そして井手口選手からファーサイドに走りこんでいたアデミウソン選手へ綺麗なクロス、それをヘディングで逆サイドに押し込まれショートカウンター大成功されました。この場面が個人的に大問題です。簡単なミスとして終わらしてほしくないところです。まず、スンヒ選手がとられたシーンですが、グランパスファンならあのとられ方割とよく見る気がすると思います。おそろく緩急で抜けなくて体を当てたれた段階でファウルもらいにいったんだと推測します。ビルドアップに困るとファウルもらいにいくってのはグランパスではよく見られます。もらえなかったときが悲惨でこのように決定的な失点になってしまいます。じゃあ何が問題かといえば、このシーンでスンヒ選手が大森選手を交わさなきゃいけない状況になっていることが問題です。パスを出せない状況でポゼッションなんてできません。では画像で解説します。

 

f:id:kamosinnai:20160919184455p:plain最終ラインまで戻したシーンです。竹内選手がホルダーです。さぁ進めましょう。 

 

f:id:kamosinnai:20160919185009p:plain闘莉王選手へパス。画面左下隅に安田選手が下りてきてるのがわかります(ちょっと遅いですが・・)サイドを変える意味でもここに預けたほうが進めやすい気がします。

f:id:kamosinnai:20160919185408p:plainしかし闘莉王選手は竹内選手へリターン。この試合、低い位置のパス回しで闘莉王選手は意図があってなのか左サイドへつけることを避けてるように感じました。とにかくこのリターンで長沢選手もつめてきて竹内選手も厳しくなります。

 

f:id:kamosinnai:20160919185854p:plainそしてスンヒ選手へわたります。この時点で大森選手がプレッシャーをかけてきていてピンチです。ガンバはこういった連動したプレスがうまくそれが可能な運動量ももっていました。(この試合一番走ったのはなんとFWの長沢選手です12.517km)ここでのスンヒ選手の選択肢としては、瞬間的に大きく蹴り出すか、キーパーまで戻すか、大森選手を交わすかくらいしかありません。ショートパスでビルドアップしたい状況で大きく蹴り出すのは消し、キーパーまで戻すというのもネガティブすぎて消し、じゃあ交わすかとなったのでしょうか。チャレンジすることはいいと思いますがあまりにリスクの大きいチャレンジでした。一番したいのはショートパスです。けども出すとこがない。この体制で画像左上ライン際にいる古林選手に出すのは厳しいでしょう。中央の田口選手はすぐ横に井手口選手が狙っていますね、まさに順番にハメていってる最中です。画像左上にいる小川選手はフォローする気ゼロでお散歩中、いつもならここにフォローに入ってこれる気の利いた選手なのですが、スタミナ切れでしょうか。そんなわけでパス出すところねぇじゃんとなっていることがおわかりかと思います。そして大森選手を交わす決断をしたスンヒ選手は・・・

 

f:id:kamosinnai:20160919190608p:plainあぁ・・無念・・・大森選手に奪い取られました。この数秒後失点しました。このあとのカウンターの守備に関してはもうどうしようもないレベルでした。ガンバが素晴らしく上手かったので。戻りながら最後アデミウソン選手のところをケアするのは難しく、この時間帯からもうすでにグランパスの面々はバテてきていたのでガンバのスピードについていけませんでした。チャンスをきっちりものにするのがさすが強豪です。

 

と、こんな具合で失点してしまったのですが、ミスというより"拙い連携をガンバにつつかれた"と考えたほうがよいでしょう。今後残留のために本気の5試合が始まります。これをただのミスと捉えるのは危険です。ぜひ修正してほしいと思っとります。

こういったショートカウンターを受けなければグランパスはしっかり守れており、そう簡単に"崩される"ことはないと思っています。そこで守備を盤石にするためにも、こういった低い位置でのパスワーク力を高めていかなければいけません。

 

縦パスのチャレンジを徹底したほうがいいかもしんない

ワタシが攻撃で気になったシーンがありました。ちょうど2失点目の直前のプレーです。画像で説明します。

 

f:id:kamosinnai:20160919193344p:plain左サイドの攻撃から逆サイドへチェンジ。画像には写っていませんが右サイドの古林選手が上がってきています。本当は画像右上にいる副審の前のスペースに出したかったんでしょうが、小川選手のミスキックになってしまいました。

 

f:id:kamosinnai:20160919193900p:plain思ったより低い位置で受けることになってしまった古林選手。さてどうしようか。

 

f:id:kamosinnai:20160919193953p:plain降りてきた矢野選手に当てます。ここでワンツーすればじゃんと思うんですが、チーム戦術としてだと思うんですがグランパスはやらないんですよね。あまり裏を狙うことをしません。

 

f:id:kamosinnai:20160919194301p:plain古林選手が受け直します。このあと竹内選手まで下げて失点のシーンを迎えるのですが、気になったのはここでなぜ前に出さなかったのかということです。画像中央やや上くらいに小川選手がいるのですが、フリーですよね、これ。小川選手も矢野選手から古林選手にリターンがいったタイミングでランしてここにポジションとってるんです。縦パスをもらうために。しかし、残念ながらバックパスとなってしまいました。

 

と、このシーンをバクスタにいたワタシは目の前でみておりまして、頭をかかえたわけです。ここで入れられなかったら入れるとこなんてないぞと思うわけです。古林選手は攻撃面での消極的なプレーが目立ちますが、それは彼一人の責任ではなく、そういう選択をしなければならないような雰囲気というか状態のチームだからだと思います。ここでサクッと縦パスを入れられるチーム作りに期待したいと思います。

 

敗戦だけども残留争いの準備を整えたと考えたほうがいいかもしんない

あれこれいいましたが、内容をみればタイトル争いをしているガンバ相手にいい試合をしたと思います。先制されて追いついたのも成長した証でしょう。このスタイルになってシモビッチ選手もフィットしてきました、彼のストロングが十分に活かせています。守備についても、しっかり守れていて、そう簡単には崩されそうにない逞しさが感じられます。

残り5試合が勝負なんだと、久米社長が何度かコメントしているのをみました。ついにその残り5試合になりました。このガンバ戦でみえてきたものがたくさんあると思います。悪いところを修正して、ストロングを活かして、戦術理解してきちっとやれば勝負できるというのがわかりました。これはグランパスにとって大きな一歩ではないでしょうか。今シーズン、この段階ではありますが、やっと戦えるチームになりました。あとはやるのみ。自信もってやるのみ。

普通にみれば、絶対残留できます。やったりましょう。

 

 

ありがとうございました!